【管理職と距離が遠い?】理想の上司3人をご紹介

こんにちは、まませんです。

 

今回は、多くの教師が頭を悩ませる、「管理職との付き合い方」についてです。

 

「私が勤務する学校は、人格者の管理職

なので、そんな心配は無用です。」

 

そんな羨ましい方もいらっしゃることでしょう。

しかし、大半はそううまくはいかないものです。

 

年休を取ろうとしたら、休んでばかりと

嫌味を言われた」

「授業を見た後、いつもダメ出しをされる」

 

似たような経験、私もあります。

 

36年教師をしてきて、人格者の校長に出会ったこと

もありますし、そうでない場合もありました。

 

そこで、得た教訓を体験談を交えて

述べていきたいと思います。

 

結論は、

管理職も人間であり、あなたの意見を

真面目に聞いてくれる人がほとんど。

建設的な意見なら、伝えていったら良い」

ということです。

 

何事も恐れずに、チャレンジしてみると

案外、簡単に突破できるかもしれません。

 

私の理想の管理職の共通点を挙げてみました。

あなたは、どう思いますか?

 

理想の管理職の共通点

1 子供たちや職員、保護者を愛してくれる。大切に思ってくれる。周りに感謝の気持ちを伝えている。

職員にとっては、校長室が「駆け込み寺」になっている。

2 話を最後まで聞き、新しい視点で気づきを与えてくれる。あるいは、後ろ姿で示してくれる。

だから、職員がついて行きたいと思う。

3 1と2があるから、愛される、信頼される。

「校長先生に恥をかかせられない」

「校長先生がおっしゃるなら、頑張るか」となる。

 

校長先生達のエピソードから、管理職と距離の

縮め方について、考えてみてください。

 

名付けて、「こんな管理職が理想〜3人の校長先生の思い出〜」

目次

1 指導はカミソリ、心は激アツ S校長

2 布袋尊?笑顔の絶えない H校長

3 学校たよりで感動の涙! SA校長

1 指導はカミソリ、心は激アツ S校長

 

在籍児童数1000人越えの学校に勤めた2年目。

S校長は赴任してきました。

 

附属小学校では研究主任、その後指導主事を

経て校長として一緒に勤務することになりました。

 

私は、以前国語の授業を指導主事のS先生から

指導していただいたことがあり、その指導力には

信頼を寄せていました。

 

「S先生と今度は同じ学校で働けるんだ」

そう思うとウキウキした気持ちで、出勤

しました。

赴任当日。

私はその学校で、その年から教務主任を

することになり、朝から60人の職員と新任職員が

顔合わせをする面識会や

 

全員がおそばを食べる昼食会の準備で大忙しの

午前を終え、ようやく席に着くと

「ピンポ〜ン」インターホンです。

 

インターホンのボタンも席の近くにありまして

私が出るのがいわば「当然」

 

「誰だよ〜」と思ってみると、アレンジメントの

鉢を持ったお花屋さん?

 

「は〜い!今行きます!」

心の中の葛藤も顔には出さず、愛想よく

玄関へ急ぎ足。

 

「お届け物です!S先生(校長)宛ですね。

サインお願いします」

 

サインをしようとして、鉢を見ると

立派な胡蝶蘭の花が、凛として

こちらを見ているではありませんか。

高さ2mはある立派なもので、

持てずに床に置いてしまいました。

 

生花の師範をしていた母から、

「シクラメンは花がいくつついて

いるかで値段が決まる」

 

と聞いていたので、思わず数える

下世話な私・・

 

S校長の初日の強烈な思い出です。

 

「どなたから?」

差出人は、前任校の職員一同からのようでした。

「職員からも慕われる方なんだ」

 

台車を持ち出し、鉢を乗せ、

校長室へ。

 

「失礼します。お届け物です!」

と入っていくと、他にも立派な鉢が、5、6鉢。

 

「ありがとう。」とS校長。

「たくさんありますね!お花」

 

「持って帰るの、大変だよ〜

しばらくここに飾っておこう」

と静かに笑うS校長。

 

その笑顔に、午前の苦労も吹き飛びました。

「あなたについていきます!」

それからカミソリS校長と言われる位、

たくさんの生徒指導事案の解決や

 

特別支援の子供達への愛情を感じる

指導をされました。

 

連日、職員がS校長に相談したいため

校長室の入り口に列を作っていたという

エピソードもあるくらいです。

 

私も初の教務主任で、他の先生方との

関係作りに苦慮していたことがあり、

校長室に相談に何回も行きました。

 

その度に嫌な顔一つせず、

静かに聞いてくださり、最後に一言

「それはあなたの問題じゃないよ」

 

あるいは

「難しく考えすぎ」

 

と一瞬で、答えを下さる「ChatGDP」

のような方でした。

S校長は、その学校の勤務を2年間

ののち、定年退職。

 

その後は、地元の嘱託指導主事、

教育長を務められ、先日後任に

引き継がれました。

 

今でも、校長室で話した時の

情景がまざまざと思い出されます。

 

S校長先生、ご指導ありがとうございました。

2 布袋尊?笑顔の絶えない H校長

H校長と初めて会ったのは、初任者が

赴任校の校長と面談する年度末の3月上旬。

 

「この方が、私の初めての学校の

校長先生か」

ドキドキしながら、挨拶する私。

 

ニコニコして、

「おまえさんかね、今度の新人さんは」

と地域の言葉丸出しで、話しかけてくれました。

 

その時、何を話したのか忘れましたが、

近くの駅の寿司屋でお寿司をご馳走してもらい

「じゃ、4月、待ってるよ!」

 

そう言って去っていく後ろ姿を、

ずっと見送っていました。

 

4月、初任者の私は慣れない毎日でしたが

いつもニコニコと話しかけてくれました。

「授業はどうだね?」

「子供たちとは、うまくやってるかね?」

 

職員室の入り口近くに校長先生の席があり、

出入りする時は、いつも前を通ることに

なります。

 

今、思うとわざとそうしていたのかもしれません。

大抵は、入り口近くは教務主任か教頭では

ないでしょうか?

 

校長先生は教頭先生といつも笑顔で会話されて

おり、時々楽しそうに大声で爆笑されていました。

良い時代です・・

 

その雰囲気が、とても良く自分もつい学校に

22時ごろまで残って仕事をしていたことも

あります。

 

そんな時は、どこからか校長に噂がいくのでしょう。

「あんま、遅くまで稼がんでいいよ」

と声をかけていただきました。

 

H校長は、学区内に住んでいたので、

子供達と挨拶を交わしながら、徒歩で

通勤です。金八先生のようでした。

 

そんな姿も憧れでした。

地域や保護者の方も、しょっちゅう

校長先生宅へ出入りしていたようです。

 

きっと良いことより、悪いことの

お話が行っていたと思いますが

そんなことはおくびにも出さず、

 

「先生達の好きなようにしたらいい。

責任は、俺が取るっけ」

が口癖でした。

初任だったので、自覚はなかったですが

この言葉を言える管理職は、少ないと

思います。

 

当時、隣の学年に子供達をすぐ怒鳴る

A先生がいました。どうやら家庭がうまく

いっていないという噂も聞いていました。

 

きっと校長先生のところに、不満がたくさん

届いていたのでしょう。

 

さすがのH校長も我慢しきれず、職員室で

ニコニコしながら、A先生に向かって

こうおっしゃいました。

 

「A先生、先生辞めないかね?」

なんてこといってるの?

 

世間知らずな私は、そう思いましたが

あとで聞くと、職員は大半「アッパレ!H校長」

と思ったと聞きました。

言うべきこと、例え言い難いことでも、

ニコニコしながら言う。

H校長らしい一幕です。

 

A先生も心得たもの、「校長先生、勘弁してくださいよ〜」

なんて言いながら、H校長の席を通り過ぎて行きました。

 

「校長先生の言葉を、こんな返しするんだ!」

これまた、カルチャーショック。

大変いい勉強をさせていただきました。

 

H校長は、現在94歳。料理上手な奥様と仲良く

今もその地域で生活されています。

H校長先生、ご指導ありがとうございました。

3 学校だよりで感動の涙! SA校長

SA校長との出会いは、教頭になって2校目の

2年目の時。新任校長として赴任されました。

 

「校長室で転入職員で待ってたけど、

職員室から笑い声が絶えなくて、

驚いた。いい職場だね。よろしくね」

そう初めの挨拶をいただいた私は、

すでにSA校長の懐に入れられて

 

いたのかもしれません。

人心掌握のお上手な先生でした。

 

保護者も信頼し、とても対応が難しい

保護者も何人かいらっしゃいましたが

 

SA校長のお人柄で、生徒指導事案も

解消されていきました。

 

特に、低学年女子のいじめ問題が発生した

時は、何度も被害児童の家族が3人、校長室で

話をしていきました。

根気よく、頷きながら話を聞くSA校長の姿に

家族の態度も、和らいでいきました。

 

そして、その子供の母親は、よく年PTA会長と

なり、PTA行事に積極的に関わり、貢献して

くださいました。ありがたいことです。

 

SA校長といえば、思い出すのは

全校朝会での、扮装した姿でのお話です。

 

運動会では、法被姿に

クリスマスにはサンタに、

 

2月5日ピカチュウの日には、

ピカチュウの着ぐるみを、

 

そんな七変化(?)を繰り返し

「校長先生、次は何?」

と子供達から期待されていました。

 

「校長先生、着ぐるみを着て

お話しされる意図はなんですか?」

 

無遠慮な私がお聞きしたところ、

次のようにご指導くださいました。

 

「先輩校長に新任校長として赴任したら、

何をしたら良いか聞きに行ったところ、

 

全校朝会の校長の話は、記憶に残るものに

しなさい、と言われた。

 

だから、何か子供達が喜ぶような姿に

なってやってみようと思ったんだよ」

 

「おかしいかねえ?」とおっしゃるので、

「バカウケです!」と即答しました。

 

SA校長の真骨頂は、毎月自作されている

学校だより。全戸に配布していました。

「毎月、ありがとうね〜」

袋詰めや自治会長に届ける私の姿に

声をかけてくださいました。

 

そのたよりの表面は、校長先生の

子供達の姿から感じた気づきや

 

教訓、学校として取り組んでいきたいこと

が赤裸々に述べられ、心を打つ文でした。

 

それを、校長先生は「見てくれるかね?

誤字脱字があると、みっともないから」

 

と、私に出来立てほやほやのたよりを

見せてくれます。

 

「私が、第一号の読者で光栄です」

そう言って、喜んで読んでいました

 

今も、そのたよりは大切にファイルに

綴じて、保存しています。

 

学校だよりは、書きようによって

こんなにも人の心を打つのだ

と言うことを教えていただきました。

 

SA校長先生、ご指導ありがとうございました。


最後まで、お読みいただき

ありがとうございました。

いかがでしたか?

 

小学校に36年間勤め、早期退職後

メンタルセラピーの資格を取りました。

 

先生達の応援をしたいと発信しています。

これからも、役立つ情報をお届け

していきます。

 

また、先生の相談窓口を開設しました。

 

いずれも公式LINEの友だち登録から

受け付けています。こちらからどうぞ。

↓    ↓            ↓           ↓